稼げる!プロコン育成塾

東京都中小企業診断士協会 中央支部認定のマスターコースです。基礎スキルと人となりに重点をおき、診断士に必要なことを しっかり学べるカリキュラムとなっています。

できることを一つずつ積み重ねる

稼プロ!事務局(22期)の藤川豊です。

年の瀬を迎えましたが、今年もあっという間に過ぎていったように感じています。振り返ってみると、慌ただしい中でも新しいことに挑戦する機会がいくつかあり、自分なりに前に進めた一年だったのではないかと思います。

そんなことを考えていたとき、鍵山秀三郎さんの著書『すぐに結果を求めない生き方』というタイトルが目に留まり、本棚から取り出して、付箋を貼ったページを読み返してみました。

鍵山さんは今年ご逝去されましたが、イエローハットの創業者として知られる一方で、日々の掃除など「凡事徹底」の大切さを、長年にわたって伝えてこられた経営者です。

読み返してみて、「確かにそうだなぁ」と感じることがいくつもありましたが、ここでは3つほどあげてみます。

一つ目は、仕事の「あり方」についての言葉です。
「考えるのは頭の仕事、働くのは体の仕事、感じるのは心の仕事。この三つがバラバラではいけない」。効率や成果物の提出を優先するあまり、作業になっていなかったか?常に心を伴って考えながら動けていただろうか??と、あらためて考えさせられました。振り返ると、こなすことで精いっぱいだった場面もあったように思います。

二つ目は、「余裕」についての考え方です。
鍵山さんは「余裕とは、先に楽しみがあるから生まれるものだ」と語っています。ところが今は、すぐに楽しみを取り、後から義務を片づける生き方に逆転してしまっている、とも述べています。目先の効率や損得だけでなく、「意味のあること」を積み重ねる姿勢の大切さを再認識しました。

三つ目は、「才能」に関する話です。
「才能を発揮している人とは、他人が『何だそんなことか』と思うことに真剣に取り組んでいる人だ」「微差の積み重ねが、やがて絶対差になる」。特別なことを探すよりも、自分が自然に続けられることを丁寧に磨いていくことが大事なのではないかと。

来年は、誰でもできる小さなことかもしれませんが、自分の得意な形で、一つずつ積み重ねていく。そんな一年にしたいところです。

本年も多くの方々にお世話になり、ありがとうございました。

来年も、どうぞよろしくお願いします。

近況

皆さん、こんにちは。
稼プロ!事務局スタッフの中津井徹です。

ファイナンシャル・プランナーのCFP資格ですが、6月に引き続いて、11月に3課目受験しました。6月に不合格だった課目に2課目追加したのですが、準備不足でその内の1課目は完全に記念受験となってしまいました。12月に結果発表があって、6月に不合格だった課目は滑り込みセーフでしたが、残りは不合格。残りは4課目ですが、今回不合格だった2課目に1つ加えた3課目で来年の6月にチャレンジする予定です。
一方、診断士としての実務はほとんど出来ていないので、稼プロ!25期の診断実習への参加を非常に楽しみにしています。この年末年始に時間を見つけてヒアリング項目の検討に取り組みます。
他に、所属している研究会で「後継者育成塾」用テキスト作成のプロジェクトへの参画、来年の稼プロ!特別企画のボイトレに参加を予定していますが、来年は今の自分にどんな実務が可能か考えて実際に動く1年にしていきたいと考えています。

 

最後に最近読んだ本で面白かったものを紹介します。

僕たちはまだ、インフレのことを何も知らない――デフレしか経験していない人のための物価上昇2000年史

Amazon.co.jp: 僕たちはまだ、インフレのことを何も知らない――デフレしか経験していない人のための物価上昇2000年史 電子書籍: スティーヴン・D・キング, 千葉 敏生: Kindleストア


収入が増えているわけではないのに、何かモノを買ったり、サービスを受けたりすると「こんな値段だったっけ?」「高けぇ!」と思わず口にしてしまう今日この頃ではないでしょうか?ちょっと前までは海外旅行での話だったと思いますが、今や日々の生活の中で実感しますよね。ということで、積読状態だったこの本を読んでみました。過去の歴史からインフレとは何かを解説してくれますが、元々の文章のせいなのか、日本語訳のせいなのかわかりませんが、少し難しいというか読みづらい感じでした。「インフレは国民の富を密かに没収する」「政府のインフレ容認は「絶望」の始まり」「歴史を無視したMMT信者の愚かさ」「インフレが生み出す「勝ち組」「負け組」の特徴」など気になる部分だけでも読んでみてもよいかもしれません。
私が気になった部分をいくつかピックアップしてみると、「ほかのどの機関よりも、インフレに浮かれやすいのが政府なのだ。それは、政府が印刷機のハンドルを握っているからでもあり、増税、緊縮財政、デフォルトといったインフレに代わる手段が、政治的に許容できないケースが多すぎるからでもある。・・・MMTの支持者たちは、印刷機さえあれば、公共支出の財源を得るために増税する必要はない、と主張する。・・・しかし、彼らの世界観には大きな穴がある。政府による印刷機の掌握とインフレを結び付けてきた歴史的現実の大部分を見落としているのだ。」「言い換えると、その他の条件がすべて同じならば、経済のインフレ率が高ければ高いほど、政府債務は持続可能になる。・・・政府がインフレの力を借りて債務を帳消しにできる、という考えには実は大きな問題点がある。それに応じて金利も上がる可能性があるのだ。・・・その結果、金利はいっそう上昇し、外国の貸し手が一目散に逃げだすと、為替レートが悪化する可能性が高い。こうなると、政府は究極の二択を迫られる。増税や公共支出の削減を通じて財政政策の引き締めに向かうか(少なくとも短期的に見れば、これは政治的に受け入れがたい選択かもしれない)、さもなくば債権者たちの予測を超えるインフレを生み出し、政府債務を「帳消し」にするか(為替レートの悪化により輸入価格が上がり、賃金労働者が我先に現金を手放そうとすれば、このプロセスは拍車がかかる一方だろう)、その二者択一を。」

 

「稼げる仕組み」が1時間でわかる 宇宙ビジネス超入門

Amazon.co.jp: 「稼げる仕組み」が1時間でわかる 宇宙ビジネス超入門 : 佐々木 亮: 本


5月に紹介した、「やっぱり宇宙はすごい (SB新書)」の著者の新しい本です。
宇宙ビジネスには興味があるけど、自分にとっては全然手が届かない世界なのだろうなあ、と思っている人向けの本でしょうか?もちろん、宇宙飛行士や研究者になるのは難しいですけど、自分の勤めている会社やビジネス、自分の経験やノウハウを活かして宇宙ビジネスに関わることは出来ますよ、という本です。「宇宙×あなたの仕事」。稼プロ!で学んだ「○×△×□」と似ていますね。

今年の終わりに考える、私の「働き方」と「あり方」

コースマネージャーの武井です。

本日は12月28日(日)。今年も残すところ、あと3日となりました。
この1年間、みなさまはどのように過ごされましたか?
「どんなふうに働きたいのか?」
「どんな仕事をしていきたいのか?」
仕事全般における“あり方”について、どうしたらいいのだろうか、と考えることが多い一年でした。

振り返ってみると、私にとってこの1年は、
「仕事」「キャリア」「あり方」について、自問自答を繰り返していました。
(ゆっくり自分と向き合っている時間は少なかったですが)

もともとWordやExcelなどのPCスキルが得意だったこともあり、
「いつか結婚して子育てをする時期が来たら、そのときはPCスキルを活かして自宅で仕事ができたらいいな」
と話していたことが、今の働き方の原点でした。

出産を機に退職し、在宅×PCスキルという形で、幼稚園・小学校と子どもの成長に合わせ、PTAの役員や塾の送迎など、子育てのステージの変化にも合わせて、かなり緩やかなペース(収入面でも)で働いてきました。
(途中、2年ほどは週2日・1日4時間程度のパート勤務も経験し、久しぶりの接客業も体験)

私の今年の年末年始のお休みは明日からのちょうど1週間。
普段なかなか手が回らない家のことを整えつつ、
休み明けからの仕事に向けて、しっかり鋭気を養いたいと思います。

さらに、「2026年は、どんなふうに働きたいのか?」
自分自身と壁打ちをしてみようかな、と考えています。
稼プロ!初日講義でもおなじみの、
シャインの『キャリア・アンカー』の冊子を引っ張り出して、
久しぶりにキャリア・アンカー診断をやってみる予定です。

「1年の計は元旦にあり」と言いますが、
年末年始は、仕事やプライベートについて、あらためて目標を考える良いタイミングでもあります。
ぜひこの機会に、ご自身の「これから」を少しだけ振り返るのもよいタイミングかもしれないですね。

ドローン資格取得体験記

― 二等無人航空機操縦士技能証明、次のステップへ ―

先日参加したドローンの無料体験をきっかけに、
「二等無人航空機操縦士技能証明」のためのセミナーを受講し、
無事に「無人航空機操縦者」修了審査に合格
しました。

講習は内容が濃く、特に安全管理や異常時対応などは、
「遊び」ではなく「運用する技術」としてドローンを扱う意識が強く求められます。
操縦は自動車以上に急ハンドル、急アクセル、急ブレーキ禁止で、優しい微妙なタッチで操作せねばならず想像をはるかに上回る難しいものでした。
ですが、思い通りに飛行できたときは、何とも言えない楽しさです!
修了審査も決して簡単ではありませんでしたが、講師陣の熱血指導でなんとか導いていただきました。

今後は、年明けに学科試験を受験予定です。
航空法を中心に、関連法令や飛行ルールをしっかり理解する必要があり、正直なところ大変ですが、
ここを乗り越えれば、あとは包括申請を行い、正式にドローンを飛ばせるようになります。

ゆくゆくは、事業者様の事業にドローンの活用を提案できるよう、準備を進めていきたいと思います。

その前に、まずはどこか大自然の中で、思いきりドローン撮影をしてみたいですね。
その日を楽しみに、学科試験に向けてもうひと踏ん張り、がんばります。

さて、次回講義までしばらく時間が空きますが、その間、十分に「診る」の準備を進めていただきたいです!
では、来年も引き続きよろしくお願いします!

お若く見える

稼げる!プロコン育成塾コースマスターの太田一宏です。

「『お若く見えますな』と言われたら、だんだん老けてきた証拠である。」というフレーズを耳にされたことがありますか。随筆家ワシントン・アーヴィングの言葉とされているものです。今年は何度か、「若く見えますね」、あるいは、似たような言葉を頂戴しました。無邪気に喜んでしまいましたが、老けてきたんですね。

文字通り、老けてきたよという印象をマイルドに伝えていることに気づきなさい、というものに加えて、「若作りし過ぎ、見苦しい」や「出過ぎると老害になりますよ」という解釈もあるようです。いずれも認識せざるを得ない至言であり、無邪気に喜んでいる場合ではないようです。

中小企業診断士のなかには、いわゆる現役卒業組の方々も多くおられ(小生もそのひとりですが)、そのせいでしょう、平均年齢も高いような印象をもっていますが、実際は、他士業に比べて高いわけではありません。特徴は平均年齢ではなく、年齢幅が広い同一資格者が協働するところにある、と筆者は考えています。協会での活動や、複数の診断士で一つのプロジェクトを担当する、といった場合です。ここで、老けこみ過ぎず、かつ老害を撒き散らさない、というのは当然ではあっても簡単ではありません。

では、どうすればよいのか。自分が若くないことを自覚することが起点だと思います。若い、という言葉は、未熟である、という意味で使われることもあります。若くない、ということは、未熟ではない、ということ。未熟ではないとは? 円熟、またはその域に近づきつつある、ととらえてみてはどうでしょう。威張ったりして老害を撒き散らしていては、熟してはいません。熟している「はず」ですから、賞味していただければ御満足いただけるでしょう。老けこんでいる場合でもありませんね。

なかなか加減が難しいことではありますが、円熟の域にふさわしい振舞いが求められます。これもまた、修行ですね、円熟ならではの。

計画的偶発性理論と診断士活動

こんにちは。

稼げる!プロコン育成塾 塾長の水口淳一郎です。

 

今回のブログのテーマは、「計画的偶発性理論」と中小企業診断士です。

ちなみに、計画的偶発性理論は、心理学者のジョン・D・クランボルツ教授が提唱したキャリア理論です。

 

「計画的偶発性理論」は、偶発的な出会いや出来事をチャンスとして活かすこと。それにより、より良いキャリアを描いていこうという考え方です。

 

■3つのポイント

①偶発性の重視

キャリアの形成では意図しない偶然の出来事や出会いが大きな影響を与える。

 

②機会の活用

予期せぬ出来事を単なる障害とみなさず、キャリアを豊かにする機会と捉える。

 

③積極的な行動

偶然を待つだけではなく、自ら行動することでチャンスを引き寄せ、そのチャンスを活かす準備をする。

 

■5つの行動特性

好奇心・・・新しい知識や経験に積極的に関心を持ち、探求する。

持続性・・・あきらめずに努力し続ける。

柔軟性・・・考え方や行動を変えることができる。

楽観性・・・ポジティブな姿勢で変化を受け入れる。

冒険心・・・新しいことにチャレンジし、リスクを取ることを恐れない。

 

私は、これらのポイントや行動特性には、共感するところ「大」です。

中小企業診断士には、経験の有無を問わず、さまざまなオファーが来ることがあります。

興味があったら、すぐに手を挙げていく姿勢で、積極的に取り組み、チャレンジしていくことが大切だと思います。

 

今までを振り返ってみたとき、「あのときの自分の判断が良かった。今の自分に繋がっている...人生の分岐点だったんだな。」と思うことがあります。皆さんは、いかがでしょうか?

 

本年もありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

 

稼げる!プロコン育成塾

塾長 水口 淳一郎

酒蔵の事例に学ぶ事業再生・承継支援のヒント

皆さま、こんにちは。24期の今村信哉です。

毎月、このリレーブログでは私の迷走記録を書いてきました。今月もその迷走っぷりをお届けしようと思ったのですが、せっかくの年末。昨日の南さんも飲み物の話題だったので、私も少し趣向を変えて、日本酒の世界から、診断士としての学びを書きたいと思います。

 

3代目塾長・山﨑肇先生から「銘酒を楽しむ会」の代表幹事を引き継がせていただいたご縁で、この1年、多くの酒造やその歴史に触れる機会がありました。100年、200年と続く酒蔵の再生や承継のシーンには、我々診断士が実務で活用すべきヒントが凝縮されていると感じています。

 

今回は、私が最近特に注目している4つの事例を深掘りしてみます。

 

1. 事業再生 スタートアップの知見で「伝統」を再定義

事例:甍(いらか)酒蔵(長野県)

 

2021年に破綻した歴史ある蔵を、起業家・孫泰蔵氏らが支援するスタートアップが引き継ぎ、2024年に新たな蔵として再生させたケースです。

  • 診断士的ポイント: 単なる資金注入やPL・CFの改善といった「点の支援」ではなく、海外市場を見据えた高付加価値戦略と、スタートアップ特有のスピード感、そしてマクロな視点での「産業エコシステムの再構築」が行われています。創業1665年の歴史を、現代のビジネスモデルへ見事に進化させた事例です。今後、このような取組が増えてくるような気がしています。私もいつかはやってみたい。

長野随一の酒米の産地に初めての酒蔵が誕生 - 長野県松川村・甍酒蔵 | SAKE Street | プロも愛読の日本酒メディア

 

2. M&AとPMI プロ経営者による科学的マネジメントの導入

事例:日本酒キャピタル

 

アサヒビール出身の田中文悟氏が率いるグループで、後継者不在等の蔵をM&Aで統合し、経営基盤を劇的に強化しているケースです。

  • 診断士的ポイント: 注目すべきは、大手メーカーの手法を中小の現場へアジャストさせる手腕。衛生管理の徹底(5S)や不採算銘柄の整理といった「当たり前の徹底」に加え、グループ化による資材の共同調達や販路共有で規模の利益を追求しています。また、そのような中でも、「従業員を辞めさせない」というポリシーに基づくPMIは、人的資本を重視する我々診断士にとっても非常に示唆に富んでいるのではないでしょうか。

杜氏の想いを引き出し、地元にファンを作る:日本酒キャピタル・田中文悟さん - 日本酒蔵M&Aスターターガイド (3-1) | SAKE Street | プロも愛読の日本酒メディア

 

3. 知的資産と承継 伝統と技術革新の組み合わせでV字回復

事例:鳳凰美田(小林酒造 栃木県)

 

5代目・小林正樹氏が継いだ当時は廃業寸前でしたが、今やJALファーストクラスの顔となった鳳凰美田のケースです。

  • 診断士的ポイント: 回復の鍵は、妻・真由美氏との強力なタッグ。日本最大の杜氏集団である南部杜氏を率いる岩手県の醸造所で指導官をしていた真由美氏の最新の醸造理論(知的資産)を、伝統的な蔵の運営に注入。さらに、150年の伝統を守るだけでなく、次世代への承継を前提とした組織作りを進めています。「親族内承継×技術革新」の成功モデルとして、家族経営支援の現場でも語りたくなる好事例ではないでしょうか。

「鳳凰美田」らしさの先で、米農家の未来を守る「小林酒造」/栃木県小山市 - NIHONMONO

 

4. 多角化と生産性向上 コト消費への転換とマルチタスク化

事例:飯沼本家(千葉県)

 

300年の歴史を持つ老舗が、2023年に「きのえね SAKE CAMP」をオープンしたケースです。

  • 診断士的ポイント: 不動産資産の有効活用による収益多角化もさることながら、特筆すべきは人的資源の最適化です。「蔵人がオフシーズンにキャンプ場やレストラン業務を担う」というマルチタスク化。これは製造業のサービス化における「生産性向上」のど真ん中です。また、ユーザーとの直接の接点を持つことで、造り手のモチベーション向上にも繋がっています。

飯沼本家

 

これらの事例に共通しているのは、「伝統」を固定された過去の遺物ではなく、時代に合わせてアップデートし続ける「動的な資産」と捉えている点だと考えます。
今回紹介した酒蔵のケースは、診断士として中小企業の支援をしていく上で、多くのヒントがありました。これからも引き続き、酒蔵の事例から学んでいきたいと思います。
 
そして、まずは、年末年始に美味しい日本酒を嗜みながら、2026年以降の自身のありたい姿を見直したいと思います。
来年も迷走を恐れず、しかし視座は高く。日本全国の魅力的な事業者の皆さまと共に歩んでいきたいと思っています。皆さま、良いお年を!